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医師の開業における実態とは?知っておきたいメリット・デメリット
医師にとって、開業医か勤務医かの選択は今後のキャリアを左右する大事な問題です。 そこで今回は、医師の開業における実態や、開業にあたって知っておきたいメリットやデメリットについて紹介します。
婦人科医師として年収アップを目指すなら、勤務医を続けるよりも開業することをおすすめします。とはいえ、婦人科医院を開業し、安定した経営を続けていくことは、決して簡単なことではありません。なかには、経営に失敗し、廃業に追い込まれてしまう医院もあります。
そこで今回は、婦人科の開業を検討している方に向けて、成功するためのポイントを解説します。
まずは、婦人科の開業資金の目安と、初期費用の内訳について説明します。
この記事で解説するのは、婦人科の開業です。産婦人科ではないので、注意しましょう。
婦人科とは、女性特有の病気を診察する診療科です。
具体的には、月経不順やおりものの悩み、子宮や卵巣の病気、性感染症などの治療を担当します。なかには、不妊治療を行っているクリニックもあります。
一方で、産婦人科とは、婦人科に加えて産科としての機能を有する診療科です。
産科では、妊娠から出産までの間の検診や治療を行い、分娩にも対応します。
産婦人科の場合、お産を受け入れるための入院設備が必要となるため、開業に必要な資金は婦人科よりも高額になる可能性が高いです。
産婦人科の開業資金については、以下の記事で詳しく解説しています。
https://iinshokei.biz/column/shinryoka-002.html
婦人科を新規開業する場合にかかる開業資金の目安は、6,500〜7,000万円程度です。
初期費用としては、設備費が2,000万円程度、土地や建物の費用として3,000万円程度がかかるでしょう。
さらに、事業が軌道に乗るまでの運転資金として1,500〜2,000万円程度も確保しておきたいところです。
婦人科の医師として年収アップを目指すなら、勤務医として働き続けるよりも、開業を目指す方が得策です。
実際に、独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、産婦人科医全体の平均年収が1,460万円ほどなのに対して、産婦人科開業医の平均年収は4,450万円ほどと、両者には3,000万円ほどの大きな差があることがわかります。</p> <p>もちろん、こちらは産婦人科医の統計なので、婦人科のみで開業する場合は、もう少し年収が低くなることを想定しておきましょう。<br />また、開業医の場合、売上がすべて医師の年収になるわけではなく、クリニックの経営に必要な経費の支払、借入金の返済など差し引いたうえで、自分の年収を決めなければいけません。</p> <p>しかし、給与の金額があらかじめ決められている勤務医に対して、開業医なら年収は自分で上げることができます。<br />経営が上手くいけば、婦人科の開業医は勤務医よりも年収が高くなる可能性が高いのです。
婦人科の開業は、必ずしもうまくいくとは限りません。
実際になかなか患者が集まらず、廃業に追い込まれてしまう婦人科もあります。
婦人科の開業を成功させるためには、事前に以下のポイントをしっかり押さえておく必要があるでしょう。
まずは、診療方針を明確に定めましょう。
産科を標榜するのか、不妊治療は行うのか、手術はするのかなど、具体的にどんな病院にするかを細かく決めていきます。
次に、クリニックのコンセプトを決めましょう。
コンセプトがしっかりしていると、理想のクリニックを作りやすく、患者も集めやすくなります。
例えば、「婦人科のかかりつけ医として、患者様に寄り添うクリニック」を目指すなら、患者の話をゆっくり聞くことができる診察室が必要となるでしょう。
また、女性特有のあらゆる病気に対応できるよう、準備をしておくことも大切です。
一方で、「不妊治療をサポートするクリニック」というコンセプトで婦人科を開業するなら、患者の多くは不妊治療を志す女性に限られます。
さらに、「不妊治療から出産まで」をコンセプトとするなら、分娩に対応できるよう産科を標榜する必要があります。
婦人科の開業で成功するなら、集客方法も考えておきましょう。
新規でクリニックを開業するなら、ホームページは必須です。
ホームページには、院長プロフィールやクリニックの内装写真、治療方針や診療時間、休診日などの基本的な情報を掲載するのはもちろん、婦人科系の悩みに寄り添ったFAQ、コラム・ブログなどを公開するのも良いでしょう。
また、女性特有のコンプレックスや悩みに寄り添うことが求められる婦人科クリニックの場合、SNSやWebを活用した宣伝活動が有効です。TwitterやInstagramなどのSNSアカウント、Web広告などを上手に活用することで、ターゲットとなる女性にアプローチできるでしょう。
婦人科は、女性の悩みに寄り添う診療科です。
患者の満足度を高めてクリニックの評判を上げるには、スタッフの対応の良さがとても重要になります。
最近は、インターネットで急速に口コミが広がる時代です。
悪い口コミが書き込まれてしまうと、クリニックの評判を下げることにつながります。
看護師や医療事務などのスタッフを採用する際は、必ず面接を行い、気持ちの良い対応ができるスタッフを採用することを意識しましょう。
採用後にも、定期的に研修を行うことをおすすめします。
また、産科を標榜する場合は、分娩に対応できる助産師や検診をサポートしてくれる医師の採用が必要になります。
産婦人科は24時間帯制なので、夜間勤務にも対応してくれる看護師・助産師も採用しましょう。
婦人科医師として年収アップを目指すなら、勤務医として働き続けるよりも、開業して自分のクリニックを持つことをおすすめします。
ただし、婦人科を開業したからといって、必ず成功するとは限りません。
クリニックを新規開業するには、高額な開業資金が必要となるうえに、周辺に競合する医院がある場合、患者を集めるのも簡単なことではないでしょう。
もちろん、医療機器の購入費用やメンテナンス費用、スタッフの人件費も支払い続ける必要があります。
運転資金の負担を考えると、開業にかかるコストはできる限り削減することが望ましいでしょう。
婦人科の開業にかかる初期費用を抑え、成功を目指すなら、今あるクリニックを引き継いで開業する承継開業がおすすめです。
承継開業なら、すでにクリニックの施設を引き継ぐことができ、必要な医療機器やスタッフもそろっているため、新たに手配する必要がありません。患者もそのまま引き継げるため、開業当初から安定した収入が見込めるのもメリットの一つです。
全国で800件以上の医療機関への業務支援の実績を誇る名南M&Aでは、開業支援から経営・財務サービスまで幅広いコンサルティングを行っています。独立開業の新しい選択肢である承継開業も、全方向からサポートいたします。
婦人科の開業をお考えの方は、ぜひ名南M&Aまでご相談ください。
医師にとって、開業医か勤務医かの選択は今後のキャリアを左右する大事な問題です。 そこで今回は、医師の開業における実態や、開業にあたって知っておきたいメリットやデメリットについて紹介します。