名南M&Aの「医院承継」サポート

事例紹介

地域医療を後進に託す側と、その志を受け継ぐ側。
医院承継を行われた双方の医師にお話を伺いました。

整形外科クリニック
(医療法人/東海北陸エリア)

開業17年、広いリハビリ施設を備えた整形外科クリニックとして地域に親しまれている。宅地開発進行中の人口増加エリアで、幹線道路に面した好立地。

お客様インタビュー/承継依頼者

承継依頼者

高橋医師

地域医療に
新たな息吹を吹き込み次代へ。

——医院承継を考え始めたきっかけや時期は?

病院で勤務医として24歳から14年間勤め、地方病院の整形外科部長を経て独立開業。地元に戻って17年。これまで無我夢中で走り続けてきました。
開業医に定年はなく、引き際は自身で決めるしかありません。4〜5年前から漠然と考えてはいたのですが、本格的に動きだしたのは1年ほど前からです。

——承継を進めるにあたって。

医院承継の窓口として金融機関や事業承継を支援する上場会社からの提案もありましたが、名南なら、財務状況や事業内容は勿論、法務、労務、不動産など事業承継に関するすべてを各分野の専門家がサポートしてくれます。お願いするなら名南以外ないかな、と話を進めることにしました。名南なら信頼できる、とスキーム作りからすべてお任せしました。

当院は医療法人のため手続き上は法人の事業承継となりますが、医院承継は医師から医師へ、地域医療のバトンを渡すということ。やはり相性も気になります。候補相手を複数ご提案いただき、それぞれ食事会で顔合わせをしました。今回引き継いでいただくことになった後藤先生は出身地も近く、たまたま大学の医局が同じ、という接点がありました。ほかにも彼が勤務医として病院に在籍していた時の上司が私の友人であったり、と共通の話題が多く、話しやすかったと思います。

——承継相手が決まってからは?

決まったらもういくしかない、という感じです。私もそのつもりだし、後藤先生も金融機関と融資の話などを始めている、お互いトントン拍子で進みました。

後藤先生は頭の回転が早く勘のいい先生ですし、引き継ぎもスムーズでした。ただ勤務医と開業医との視点の違いや注意点などは、自身の経験を踏まえてできるだけお伝えするようにしました。基本的には、患者さん本位の仕組みにしないと地域で愛されるクリニックにならないですからね。勤務医の場合は病院の看板があるけど、開業医の場合、患者さんは「先生に会いに行く」感覚があると思うんですよ。「後藤先生なら大丈夫」と私は確信し、安心してバトンを渡しました。

——承継時、ご家族の反対はありませんでしたか。

周りからは「まだ早すぎる」というお声もいただきました。とはいえ開業してからほぼ休みなく17年間走り続けてきましたから、余力があるうちに後進に譲る、という考えには家族も賛同してくれました。整形外科医として、抜糸をする際に老眼で糸が見えづらい状況では困るなと私は思っていたので(笑)。子どもはまだ高校生ですが、進学希望先は医療系ではありませんので、これはひとつのタイミングかな、と。

——後藤先生にエールを。

今回のご縁のおかげで、患者さんに迷惑をかけることなく地域医療を守り次代へ承継することができました。後藤先生は38歳、私の開業時と同じ年齢です。私の時代とこれから彼が生きていく時代では環境が全く違います。気兼ねなくご自身のスタイルを貫き、頑張っていって欲しいと思います。私はまとまった時間ができましたので、電気自動車に寝袋を積んで、道の駅で充電しながら日本津々浦々へドライブ旅行にでも行こうかなと思っています。

お客様インタビュー/承継者

承継者

後藤医師

地域医療と共に
日々を積み重ねていく。

——もともと独立志向はありましたか。

「いつかは開業医を」という思いはありました。大学卒業後はいくつかの病院で研鑽を積みました。30代半ばに、専門分野での研究を深めるため大学院へ。博士号を取得し卒業、というタイミングでの承継開業となりました。これは自分でも意外な展開で、縁とタイミングだな、と改めて思っています。

——新規開業ではなく医院承継を選んだわけは?

1年前ほど前、私は大学院卒業後の進路を考えていました。勤務医もしくは開業医。開業の場合は新規、承継の双方を視野に入れていました。新規開業の魅力は、最初から自分のやりたいように施設や設備を最新のもので揃えられること。ですが今の時代、どの立地でも必ず競合がいます。その苦労を考慮すると経営基盤を受け継げる「医院承継」はありがたいな、という気持ちがありました。先輩方の話を聞いたりして、やはりスタートラインから患者さんがいるというのはこの上なく有難いことだ、という思いに至り、承継案件の比較検討を始めました。そのタイミングで信頼のおける知り合いが名南を紹介してくれました。

——承継決定まで、相手との面談機会は多くありません。そのあたりはいかがでしたか。

最初の食事会で雰囲気をはかるしかないですよね。高橋先生は気さくなお人柄で、不安はありませんでした。縁あって私への承継をご決断いただいてからこの数ヶ月の間にいろんな質問をぶつけましたけど、どんな内容であっても丁寧に何でも答えてくださいました。私としては感謝しかないです。

——「承継」は患者さんも従業員も引き継ぎます。コミュニケーション上の不安はありませんでしたか。

大学院時代、病院でのバイト経験でコミュニケーション能力はかなり鍛えられました。「スタッフの方はこういうところに不満を感じるんだな」とか「こうするとうまくいくんだな」という経験値がありましたので、それほど心配はしていませんでした。意思疎通はとても重要だと思います。幸いスタッフの方々に恵まれ協力していただけるので、承継した現在は特に困っていることもないです。

——約2ヶ月で引き継ぎ、早かったですね。

高橋先生と相談し、短期集中でやろうと決めました。2ヶ月で引き継ぐ、となれば期間内にすべて吸収しなくては、という危機感や緊張感が生まれます。結果、よかったと私は思っています。名南の担当者も親身にスピーディーに的確に進めてくれたので、今回の承継についてはいい人たちとの出会いでなるべくして成った、という運命的なものを感じています。

——承継してよかったことは。

スタッフに恵まれ、患者さんも引き続き通院してくださる。経営者としての業務が増えて大変なことはありますが、それは当たり前のことなので、特に後悔するようなことは何もないです。強いていえば、借入をした分、働いて人生頑張らなきゃ、というプレッシャーくらいです。患者さんが最初からいる、というのはプライスレス。今後は少しずつ自分流に進化させられたら、と思っています。スタートダッシュの1年が勝負だと思っていますので気を引き締めて地域医療に貢献していきます。

私自身は開業で人生のステージが変わったと割り切っていますが、実現できたのは家族の理解あってのことです。妻のサポートに心から感謝しています。

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