精神科の開業資金の目安

精神科の開業時にかかる費用は1,000～4,000万円程度が目安となります。
特別な医療設備を必要としない精神科は、他の診療科に比べて開業費用が安いです。
また、基本的に入院のための設備を用意する必要はなく、診察室のスペースも広くとる必要はありません。

戸建て開業の場合は、土地や建物に高額の費用がかかるケースもありますが、テナント開業なら2,000万円前後で開業できる可能性が高いです。

精神科の開業資金の目安については、以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

https://iinshokei.biz/column/shinryoka-018.html

精神科の開業資金は融資を受けるべき？

家賃が安い物件を見つけてテナント開業する場合、精神科の開業資金は1,000万円程度に抑えられるケースもあります。
その場合、融資を受けずに自己資金のみで開業することもできるでしょう。

ただし、開業資金に預貯金をすべて使い、底をついてしまう事態は避けなければいけません。
なぜなら、精神科クリニックの開業後、すぐに経営が安定するとは限らないからです。

保険診療を行う場合、診療報酬が実際に入金されるのは2ヶ月後です。
そのため、最低でも予想される経費の2～3ヶ月分を補える運転資金は、用意しておく必要があるでしょう。

精神科の開業資金については融資を受けることも検討してみてください。
ただし、精神科の開業資金は他の診療科よりも融資条件が厳しくなる傾向にあります。

特に、自己資金が少ない場合は審査に通らない可能性があるので、最低でも融資希望額の10～20％程度の自己資金は用意しておくと安心です。

また、クリニックを開業する際に利用できる代表的な融資先には、以下の6つがあります。

• 日本政策金融公庫
• 民間の金融機関（メガバンク、地方銀行など）
• 医師会
• 地方自治体
• 福祉医療機構

それぞれに融資可能額や審査の条件、金利などが異なるため、比較しながら検討するようにしましょう。

精神科の開業資金を抑えるには？

精神科の開業を成功させるにも、融資を受ける開業資金はあまり高額にならないほうが良いでしょう。
自己資金で開業できるなら、開業後の運転資金として必要な金額を算出し、同程度の融資を申し込むのがおすすめです。

また、精神科の開業資金を抑えるには、いくつかのポイントを押さえておくことも大切です。
ここからは、精神科の開業資金を抑える具体的な方法を紹介します。

ミニマム開業をする

ミニマム開業とは、開業資金をできるかぎり抑えた開業方法のことです。

具体的には、以下のような方法があります。

• 人件費を抑えるために看護師や受付スタッフの採用人数を最低限にする
• 家賃や水道光熱費を抑えるため、最低限のスペースの物件で開業する

スタッフの人数を最低限にしておくことで、人件費を大幅に削減することができます。
ただし、飛び込みの外来患者に対応することが難しくなるので、完全予約制にするなどの工夫も必要です。

シンプルでリラックス感のある内装

精神科の開業では、内装にこだわり過ぎると失敗しやすいと言われています。
患者がリラックスできる空間づくりは必要ですが、過度な装飾は必要ないでしょう。

シンプルな内装は、内装工事にかかる費用を抑えることができるだけでなく、患者にとって安心感のある空間を演出できるというメリットがあります。

ホームページを充実させる

精神科クリニックの経営を軌道に乗せるためにおすすめしたいのが、ホームページの作成です。

クリニックの公式ホームページには、院長プロフィールや診療時間、クリニックの内装、診療の流れ、よくある症状、治療薬などを掲載しましょう。

ホームページの情報が充実していれば、初めての患者さんも安心して来院することができます。

SEO対策をする

精神科クリニックのホームページを作成したら、SEO対策も必要です。

SEO対策とは、クリニックのホームページを検索サイトの上位に表示させるための対策のことです。
ホームページをただ制作しただけでは、人から見てもらえる機会が少なくなります。
SEO対策をしっかり行うことで、広告費をかけなくても見てもらえる機会が増えるため、集患対策につながるでしょう。

承継開業をする

ミニマム開業ではなく、ある程度の規模の精神科クリニックを開業したいとお考えの方におすすめしたいのが、承継開業です。

承継開業とは、院長の高齢化や後継者不足など、さまざまな理由から閉院を考えているクリニックの設備やスタッフ、患者などを引き継いで開業する方法です。

内装工事にかかる費用や医療設備の購入費用、採用活動にかかる費用などを抑えることができるため、開業資金を抑えてクリニックを開業したい方におすすめです。
経営基盤がある状態でスタートできるので、開業後すぐにある程度の売り上げを見込めるというメリットもあります。

ただし、承継開業にはさまざまな手続きや交渉が必要なため、医師が一人で行うのは難しいでしょう。クリニックの承継開業は、承継を希望するクリニック探しから検討、交渉、手続きまで、ワンストップで依頼できるコンサルティング会社に依頼するのが一般的です。

開業資金を抑える精神科の承継開業は名南M&Aにご相談ください

他の診療科と比較して開業資金が安く済むと言われる精神科ですが、ケースによっては数千万円規模のお金がかかることもあります。
開業時には、数ヶ月分の運転資金も用意しておく必要があるため、精神科の開業を成功させるには、できるだけ初期費用を安く抑えることが大切です。

名南M&Aには、国内で800件を超える医療機関への業務支援実績がございます。
承継開業による開業支援や、開業後の経営・財務サービスまで幅広いコンサルティングを行っており、精神科の開業サポート実績も豊富です。

精神科の開業、承継開業をお考えの方は、ぜひ名南M&Aまでご相談ください。