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医療法人の定款とは?モデル定款や変更の流れについて解説

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医療法人の定款には、組織の意思決定に関わるさまざまなルールが定められています。そのため、定款の内容に変更が生じたときは、速やかに変更許可申請の手続きを行う必要があります。
この記事では、医療法人の定款とはどのようなものか、モデル定款や変更の流れについて解説します。

医療法人の定款とは

医療法人の定款とは

医療法人の定款とは、当該医療法人の「名称」「所在地」「公告方法」といった基本的な情報をはじめ、「役員の任期」「会議の種類や運営方法」など、医療法人の運営に関わるさまざまなルールが定められたものです。
医療法人の設立にあたって自治体へ認可申請する際には、定款の提出が必須です。
また、所在地と公告方法を除き、医療法人の定款に変更が生じた場合は、自治体の認可を受けなければ効力が発生しません。

医療法人の定款で定めるべき内容

医療法人の定款で定めるべき必須項目は、以下の通りです。

  • 医療法人設立の目的
  • 医療法人の名称
  • 開設しようとする病院、診療所等の名称及び開設場所
  • 事務所の所在地
  • 資産及び会計に関する規定
  • 役員に関する規定
  • 理事会に関する規定
  • 社員総会及び社員たる資格の得喪に関する規定(社団たる医療法人)
  • 評議員会及び評議員に関する規定(財団たる医療法人)
  • 解散に関する規定
  • 定款又は寄附行行為の変更に関する規定
  • 広告の方法

資産および会計に関する規定では、「設立当時の財産」「基本資産の内容」「資産の保管方法」「会計年度」などについて定めます。会計年度に関する決まりはありませんが、一般的に4月1日~翌年3月31日としているケースが多くなっています。

役員に関する規定では、「役員の構成」「役員の職務」「任期」などについて取り決めを行います。
社員総会及び社員たる資格の得喪に関する規定では、社員総会についてはもちろん、社員が資格を得るための条件や、社員が資格を喪失する理由について記載します。
社員資格の喪失には「死亡」「除名」「退社」の3つがあり、除名や退社の場合は社員資格を喪失する事由についても記載が必要です。

定款の広告方法とは、医療法人で定めた定款の内容を一般の人に情報を発信する手段について定めるものです。
一般的には「官報」を利用するケースが多いですが、「新聞」を利用することも可能です。

医療法人のモデル定款

医療法人の定款は、厚生労働省がモデル定款を公表しています。
モデル定款を利用すると、より効率的に定款の作成が可能です。

ただし、社団法人の医療法人には、持分ありの医療法人と持分なしの医療法人があり、平成19年施行の第五次医療法改正により、持分ありの医療法人を新規で設立することはできなくなっています。
これによってモデル定款の内容が一部改正されているため注意しましょう。

医療法人のモデル定款は、厚生労働省ホームページの以下のページから閲覧が可能です。
厚生労働省:「社団医療法人定款例及び財団医療法人寄附行為例

医療法人の定款変更の流れ

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医療法人の定款に変更があったときは、定款(寄附行為)変更認可申請の手続きを行います。
変更手続きの流れは、以下の通りです。

定款変更が必要なとき

定款の変更認可申請は、標準で1~2ヶ月程度の時間がかかります。
定款変更認可申請の手続きが完了しなければ、原則として変更箇所についての効力は発生しないため、医療法人の運営に支障をきたさないよう速やかに手続きを行いましょう。

医療法人の定款変更が必要なケースは、例えば以下の通りです。

  • 新たに病院・診療所を開設するとき
  • 決算月を変更するとき
  • 役員の定数を変更するとき
  • 訪問看護ステーションや居宅介護支援事業などの附帯業務を開始するとき
  • 附帯業務を停止するとき
  • 建物の建て替えのため、一時的に仮の建物で診察を行うとき

建物の建て替え等のために一時的に定款に登録されていない仮の建物で診察を行う場合も、基本的には定款の変更が必要になります。
また、建て替えが終わり、元の住所で診療を開始する場合も定款変更の手続きが必要です

定款変更手続きの流れ

医療法人の定款の変更手続きは、以下のような流れで行います。

  • ①申請書(案)の作成
  • ②申請書(案)の提出
  • ③事前審査
  • ⓸申請書(本申請)の提出
  • ⑤審査
  • ⑥認可書の交付
  • ⑦新定款(寄附行為)の提出

定款変更認可を申請する場合は、県の担当部署の事前審査を受ける必要があります。
事前審査で修正が必要になった場合は、指示に従って修正を行いましょう。
事前審査が終了すると連絡が来るので、事前審査完了の連絡が来た後、申請書の本申請を行います。

申請書(本申請)を提出すると、審査が行われます。審査には標準で1~2ヶ月程かかります。
審査に通過すると、認可書が交付されます。
理事長の原本証明をした変更後の定款(寄附行為)の写しを県の担当部署へ提出します。

定款変更に必要な書類

医療法人の定款変更には、例えば以下のような書類が必要になります。

  • 定款変更認可申請書又は定款変更届出書・変更内容、理由、新旧対照表
  • 変更後の定款
  • 現行の定款
  • 社員総会議事録(原本証明付き)

定款の変更内容によって必要な書類が変わるため、詳しくは管轄の自治体のホームページにて確認するようにしてください。

医療法人の定款変更・診療所の開設は名南M&Aにご相談ください

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定款の詳細は医療法人が決定しますが、定款の届出を行って認可を受けると、医療法人自体が定款に拘束されることになります。

医療法人の定款の大枠は、医療法によって定められていますが、詳細に関する決まりはないため、医療法人の運営に支障が起きないように細かい部分まで決めておく必要があります。
医療法人の定款の内容に変更が生じた場合は、その都度、定款変更申請を行う必要があります。例えば、建物の老朽化に伴い、建物の建て替えが必要になった場合は、仮の建物で診察を開始するときと元の建物に戻るときの2回申請が必要になるなど一時的な変更の場合にも申請が必要になります。
また、定款変更の申請には1~2ヶ月程かかるため、医療法人の運営に支障をきたさないように申請を行う必要があります。

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