歯科医の平均年収は？

歯科医の年収は、年齢、勤務医と開業医など、条件によって異なります。
一般的には、勤務医よりも開業医のほうが年収は高い傾向にあります。

歯科の勤務医の年収

厚生労働省の令和2年「賃金構造基本統計調査」によると、勤務医の歯科医師の平均年収は691万円です。
この金額はあくまでの平均年収なので、実際の年収は、勤務する医療機関や医師の年齢などの条件によって異なります。
勤続年数が長い医師や、年齢が高い医師のなかには、年収が1,000万円を超えている歯科医も存在します。

歯科の開業医の年収/h3>

「第23回医療経済実態調査」によると、開業している歯科医師の年収は1,191.6万円です。
歯科の勤務医の年収と比較すると、開業医の平均年収は約2倍となっています。

単純に年収だけを比較すれば、歯科の開業医になると年収アップが期待できると言えるでしょう。
しかし、歯科医院の開業には最低でも5,000万円、開業のスタイルによってはそれ以上の費用がかかることもあります。

歯科医院を開業する場合、必要な資金を全額自己資金で賄うというケースはほとんどありません。
足りない資金は融資などで準備することになり、融資額が多くなればその分開業後の返済負担も大きくなるため、場合によっては勤務医時代よりも年収が下がってしまう可能性もあります。

歯科医院の開業に必要な費用は？

歯科医院の開業は、歯科診察用チェアユニットやレントゲンなどの医療設備費、チェアユニットの給排水配管工事やレントゲン室の放射線の防護工事といった内装工事費が必要になるため、他の診療科よりも初期費用が高額になりやすいと言われています。

歯科医院の開業に必要な費用は最低でも5,000万円、戸建て開業で新たに建物を建築するのであれば、それ以上の費用が必要です。

歯科医が開業して年収を上げるコツ

せっかく開業医を目指すなら、勤務医時代よりも年収をアップさせたいと考える歯科医は多いはずです。

歯科医が開業して年収アップを叶えるには、継続的な集患が必要です。
思うように集患できない状態が長く続いてしまうと、年収がダウンするだけではなく、最悪の場合は閉院を余儀なくされてしまうケースもあります。

ここからは、歯科医院を開業して年収を上げるための準備、事前に行うべき対策について解説します。

集客対策を行う

歯科医院の集患対策としては、ホームページの開設、看板の設置、広告、チラシなどの方法があります。

特に、インターネットを活用した集患対策は不可欠です。
ホームページは自分で作成することも可能ですが、集患対策という観点から考えれば、プロに依頼したほうが良いかもしれません。

ホームページの制作を請け負う会社は数多くありますが、会社によって得意な分野、不得意な分野が異なります。歯科医院のホームページは、医療系のホームページを数多く請け負っている会社に依頼することをおすすめします。

立地戦略も重要

「歯科医院の数は、コンビニエンスストアの数よりも多い」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。
歯科医院の数は徐々に減少傾向にあると言われていますが、競合が多いことに変わりはありません。

そのため、歯科医が開業して年収を上げるには、立地戦略も重要なポイントです。
年商1億円を超える歯科医院のほとんどが、戸建て開業またはテナントの1階で開業しているというデータがあります。
つまり、視認性の高い物件のほうが集客力は高いということです。

自由診療に力を入れる

自由診療に力を入れるのも、年収アップにつながる戦略の一つです。
自由診療とは、公医療保険制度が適用されない診療のことで、治療費は患者が10割負担します。

自由診療の料金は院長の裁量で決めることができるため年収アップにつなげやすいというメリットがあります。

また、自由診療を取り入れることで患者側も治療の選択肢が増えることになり、競合との差別化にもつながります。

スタッフ教育を徹底する

歯科医の腕や対応が良く、患者からの評判が良かったとしても、スタッフの対応でクリニックの評判が下がってしまうケースもあります。
そのため、スタッフ教育の徹底も年収アップには不可欠な要素と言えるでしょう。

また、スタッフが不満を抱えて退職者が増えると、新たな採用や教育に時間と費用がかかるほか、歯科医院の評判を落とす原因にもなります。
スタッフ教育は、患者により良いサービスを提供する以外にも、採用したスタッフの定着率アップも期待できます。

初期費用を抑える

初期費用を抑えた開業を希望する場合は、承継開業も視野に入れてみましょう。
承継開業とは、すでに開業している歯科医院を引き継いで開業する方法です。

承継開業のメリットは、既存の建物や医療機器、患者やスタッフをそのまま引き継げるため、初期費用を抑えて早期に経営を安定させられることです。

ほかにも、以下のようなメリットがあります。

• スタッフ採用や教育に関する費用が節約できる
• すでに通院患者がいる状態で開業できる
• 周辺住民に歯科医院の場所が認知されている
• これまでの実績から開業後の収益を把握しやすい

前述の通り、歯科医院の新規開業は、他の診療科と比較すると初期費用が高額になりやすいです。
できるだけ早い年収アップをめざすのであれば、承継開業は有効な手段の一つだと言えるでしょう。

歯科医院の承継開業は名南M&Aにご相談ください

歯科医として開業すると、年収アップが期待できます。
一方で、初期費用がかかりすぎて高額の融資を受けると、開業後の返済負担が大きくなり、逆に年収が下がってしまうケースもあります。

年収アップを期待して開業医を目指すのであれば、承継開業もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

名南M&Aは、全国で約800件の業務支援実績があります。承継開業の煩雑な交渉や手続きも担当アドバイザーが窓口となり、税務・労務・法務・不動産・資産形成等有資格者の専門家集団による専門チームがバックアップいたします。
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