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クリニック開業物件の選び方、押さえておきたいポイントを解説
クリニックの新規開業は、物件選びが開業後の経営に大きく影響を及ぼすと言っても過言ではありません。 そこで今回は、クリニックの開業に向けた物件の選び方や押さえておきたいポイントを紹介します。クリニックの開業を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
歯科医院の売却価格の相場は数百万~数千万円までと幅広く、個人なのか法人なのか、立地条件などによっても大きく変動します。
この記事では、歯科医院における事業譲渡の流れや売却価格の相場、注意すべき点について解説します。
事業譲渡とは、事業資産を金銭で売買するM&Aの手法の一つです。
歯科医院の形態には「個人医院」と「医療法人」の2種類があり、個人経営の歯科医院は事業譲渡による売却を行うのが一般的です。
また、医療法人である歯科医院の場合は、法人の種類や持分あり・なしなどによって、適切なスキームが異なります。
事業譲渡と事業承継は、似たような言葉ですが、その意味は異なります。
事業譲渡とは、事業の全部または一部を譲り渡すことで、事業売却と呼ばれることもあります。
事業譲渡は、事業単位での譲渡が可能なため、採算が取れていない一部の事業のみを売却することも可能です。
一方、事業承継とは、歯科医院の経営者が後継者に事業を引き継ぐことを指します。
子どもや孫などの親族への親族間承継、部下となる勤務医への院内承継を行うケースが多いですが、後継者候補となる人材がいない場合は、血縁関係がない第三者に引き継ぐこともあります。
血縁関係がない第三者への事業承継はM&Aによって行われますが、後継者不足が深刻化する昨今、歯科医院においてもM&Aによる事業承継が増えています。
歯科医院の売却・事業譲渡は、譲渡先の選定、交渉、契約などに専門的な知識が必要なため、歯科医が一人ですべてを行うのは現実的ではありません。
歯科医院・医院におけるM&Aの知識と実績を持った仲介会社を利用するのが一般的です。
ここでは、歯科医院を売却・事業譲渡する際の基本的な流れを見ていきましょう。
歯科医院の事業譲渡は、M&A仲介会社を選定することから始まります。
一口にM&A仲介会社といっても、会社によって得意な分野、不得意な分野があり、すべての会社が歯科医院の事業譲渡を経験しているわけではありません。
そのため、複数の会社を以下のような視点で比較し、もっとも信頼できる仲介会社を選びましょう。
事業譲渡は、譲渡先が見つかれば必ずしも契約が成立するわけではなく、交渉力が求められます。また、株式会社のM&Aと比べて、歯科医院の事業譲渡は手続きも煩雑です。
売却完了までスムーズに進めるには、歯科医院や医院のM&A実績が豊富な仲介会社を選ぶことが大切です。
M&A仲介会社が決まったら、譲渡先(買い手)探しがスタートします。
仲介会社からリストの提示があるのが一般的ですが、譲渡先の希望がある場合は、事前にしっかりと伝えておきましょう。
具体的な候補者が現れたら、NDA(秘密保持契約書)を締結して話し合いに進みます。
NDAとは、取引上知り得る秘密情報を第三者に開示しないことを約束する書類です。
交渉にあたっては譲渡対象となる歯科医院の情報を開示しなければならないため、当事者(譲渡先)以外に漏洩することがないよう、必ず締結しましょう。
NDAの締結後、IM(インフォメーション・メモランダム)を提示します。
IMとは、譲渡対象となる歯科医院の詳細を記載した資料です。財務状況や資産状況、事業内容等が記載され、譲渡先(買い手)は、IMの資料の内容に基づいて購入の有無や提示条件などの検討を行います。
IM提示後、譲渡先(買い手)に購入の意思がある場合は、具体的な条件交渉に入ります。
主に譲渡価格の交渉が行われますが、スタッフの雇用継続や患者の引継ぎなど、価格以外の希望がある場合も、M&A仲介会社を通じて交渉が可能です。
提示された条件に対してお互いが概ね同意をしたタイミングで、基本合意書の締結を行います。
基本合意書とは、現時点で合意した条件等の内容をまとめた書類です。
譲渡契約書のような法的拘束力はなく、お互いの認識合わせを目的としています。そのため、基本合意書の締結後にどちらかが契約を断ったとしても、違約金等が発生することはありません。
基本合意書を締結したら、次はDD(デューデリジェンス)を行います。
DDとは、譲渡対象となる歯科医院の価値やリスクなどを、譲渡先(買い手)主導で調査することです。
DD実施後は、最終交渉、合意、譲渡契約書の締結という流れになりますが、譲渡契約書の締結後に契約を断ると違約金等が発生します。
そのため、DDは譲渡先(買い手)にとって非常に重要な工程であり、譲渡元(売り手)としても協力的な対応が求められます。
DDの実施後、お互いに最終合意に至った場合は、譲渡契約書の締結を行います。
その後、譲渡先(買い手)が譲渡元(売り手)に対価の支払を行い、譲渡を実行します。
歯科医院の譲渡価格は、医院の形態、規模、所在地などによって大きく異なります。
相場を基準としたうえで、しっかりと話し合って、双方が納得する価格を決めていきましょう。
ここからは、歯科医院の譲渡価格の決め方、一般的な相場について説明します。
事業譲渡では、事業の全部を譲渡するケースと事業の一部を譲渡するケースがあります。
譲渡対象となる資産や権利は、譲渡先(買い手)と譲渡元(売り手)双方の合意によって決まります。
譲渡の対象ではない資産や契約は引き継ぐことができないため、資産や権利関係は明確にしておきましょう。
歯科医院を譲渡すると、その対価として代金を受け取ることになります。
しかし、事業譲渡は売り手側にも一定の費用がかかるため、受け取った代金全額を自由に使えるわけではありません。
例えばM&A仲介会社に支払う手数料、譲渡益に課税される税金などが発生するため、譲渡価格を決める際は、これらの金額をあらかじめ見積もっておくことが重要です。
歯科医院の譲渡価格は、「時価純資産価額法」+「営業権」で算出されるケースが多いです。
営業権とは、売却する歯科医院が利益を上げるために積み重ねてきた無形の固定資産を指します。
時価純資産価額に、個人医院で0~1年分、法人の場合は3~5年分の営業利益を加算するのが一般的です。
歯科医院の譲渡価格の相場は、500~4,000万円です。
もちろん、この限りではないため、譲渡価格の目安として把握したうえで、しっかりと交渉を行いましょう。
歯科医院の事業譲渡には、以下のような注意点も存在します。
事業譲渡は、「譲渡先(買い手)を探す」「交渉する」「必要な契約を結ぶ」など、基本の流れに沿って進めなければならないため、手間と時間がかかります。
また、候補者が見つかったとしても、契約に至らないケースは珍しくありません。
歯科医院の事業譲渡を成功させるポイントは、条件に合う相手を焦らずに探すことです。
そのため、事業譲渡を考えているなら、できるだけ早く信頼できるM&A仲介会社を見つけて相談することが大切です。
歯科医院の事業譲渡では、譲渡先(買い手)との相性も重要なポイントです。
価値観が合わない、性格が合わないなど譲渡先との相性が良くない場合、交渉は難航しがちです。また、契約まで進んだとしても、スタッフや患者が離れてしまう可能性があります。
これまで大切に経営してきた歯科医院を引き継ぐのですから、条件や価格だけではなく、自分と相性の良い譲渡先(買い手)を探してみましょう。
現在、日本の歯科医院の半数以上の経営者が、後継者がいない状態だと言われています。
そのため、子どもや孫などの親族への親族間承継、部下となる勤務医への院内承継ではなく、第三者へ譲渡するM&Aを検討する歯科医師が増えているようです。
しかし、歯科医院の事業譲渡には、医療の知識以外の専門的な知識が必要です。
そのため、医師が一人で話を進めるのはあまり現実的な方法ではありません。「敷居が高い」「不安に感じる」など、後継者不足に悩みながらもM&Aに踏み出せないという歯科医師も多いのではないでしょうか。
名南M&Aは、事業承継支援20年にわたる実績と、全国で800件以上の医療機関への業務支援実績あります。
担当アドバイザーが窓口となり、歯科医院の事業譲渡における案件紹介から実行までを、安心な秘密保持体制でサポートします。煩雑な手続きや交渉も代行して行います。
歯科医院の事業譲渡・承継は、名南M&Aにご相談ください。
クリニックの新規開業は、物件選びが開業後の経営に大きく影響を及ぼすと言っても過言ではありません。 そこで今回は、クリニックの開業に向けた物件の選び方や押さえておきたいポイントを紹介します。クリニックの開業を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。