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クリニックの内装で注目したい3つのポイント、費用の目安を解説

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患者が安心して通えるクリニックを開業するには、内装デザインにもこだわりたいところです。
しかし、クリニック(病院)は建築基準法の特殊建築物に該当するため、内装に関しても一般の建築物よりも厳しい制限があり、注意が必要です。
この記事では、クリニックの内装で注目したい3つのポイントと費用の目安を解説します。

クリニック開業までのスケジュール

クリニック開業までのスケジュール

クリニックの内装を決めていく際には、医療法に基づく構造設備等の基準のほかに、建築基準法、消防法、バリアフリー法などによって定められた基準をクリアする必要があります。

医療法第23条、医療法施行規則第16条等では、「病院、診療所及び助産所の構造設備」に関して、例えば、以下のような基準が設けられています。

項目 要件
電気、光線、熱、蒸気又はガスに関する構造設備について 危害防止上必要な方法を講ずること
病室 ・地階又は第三階以上の階には設けない
・主要構造部を耐火構造とする場合,3階以上に設置できる
機械換気設備 感染症病室・結核病室・病理細菌検査室の空気が風道を通じて病院(診療所)の他の部分へ流入しない構造
患者の使用する屋内の直通階段 ・原則 第2階以上の階に病室を有する場合 2以上設置
 例外以下を満たす場合には1設置
 (1)患者の使用するエレベーターが設置されている
 (2)第2階以上の各階における病室の床面積の合計がそれぞれ50㎡以
 下のもの
(主要構造部が耐火構造であるか,不燃材料で造られている建築物の場合100㎡以下のもの)
・構造(無床診療所・一般病床9床以下の有床診療所を除く。)
(1)階段及び踊場の幅 内法1.2m以上
(2)けあげ0.2m以下,踏面0.24m以上
(3)適当な手すりの設置
その他 ・消火用の機械又は器具を備えること
・上記のほか建築基準法に定める病院又は診療所の構造設備の基準に適合すること

ただし、クリニックの場合は、入院施設の有無によって構造設備等の基準が異なるため、法規制の内容を事前に確認しておく必要があるでしょう。
病院は建築基準法における特殊建築物となっているため、原則として耐火建築物でなければいけません。
耐火建築物の条件を満たすには、壁、柱、床、梁、屋根、階段などの主要構造部が耐火性能であり、窓やドアが防火戸となっていることが必要です。

クリニックの内装工事を依頼する場合は、これらの法規制に詳しい建築業者に依頼すると良いでしょう。

クリニックの内装で意識したいポイント

クリニックの内装で意識したいポイント

クリニックは、体のどこかに不調を感じている方が訪れる施設です。
体調が悪いときは気分も落ち込みやすくなるため、クリニックの内装は、患者がリラックスできて居心地が良いと感じられる空間にすることが重要です。

ここからは、クリニックの内装で意識したい3つのポイントを紹介します。

患者のプライバシーに配慮

クリニックの内装では患者のプライバシーに配慮する必要があります。
待合室と診察室を天井まで間仕切りして、吸音ボードや遮音マットなどを活用すると良いでしょう。
複数の診療科を設置する場合は、同じ診察室を使うのではなく、診療科の医師1名につき1室の診察室を確保することが望ましいと言えます。

落ち着きと安心感がある空間

クリニックの内装は、清潔感があるのはもちろん、落ち着きのあるデザインを意識することが大切です。
特に基調となる壁や床のカラーは、診療科や訪れる患者の層に合わせて、安心感を与える彩色を意識するのがポイントです。

クリニックの場合、内装デザインの基調としては、白や薄い緑、木目調などがよく使われています。
白を基調にすると清潔感がアップし、薄い緑には自然の中にいるようなリラックス感を与えることができます。
温かみのある木目調デザインも人気です。

また、小児科のクリニックの場合は、淡いピンクや水色など、優しい印象を与えるパステルカラーで統一すると、子どもたちがまた来たいと思える空間になるでしょう。

患者・スタッフの動線を確認する

クリニックの内装は、見た目のデザインだけではなく、動きやすさも重要です。
患者とスタッフの動線では、以下の3つの点に注意しましょう。

  • 患者とスタッフの動線が同じにならないようにする
  • 待合室、検査室、診察室、処置室、トイレは、プライバシーの観点からメインの動線上に配置しない
  • 受付から待合、診察、検査、処置、会計までの流れがわかりやすいレイアウトにする

患者のプライバシーに配慮することはもちろん必要ですが、体にかかる負担を軽減することも大切です。
患者が次はどこに進めば良いのかが分かりやすいように、レイアウトやデザインを工夫しましょう。

また、スタッフの動線にも配慮し、動きやすいレイアウトにすることで、オペレーションの効率が良くなります。

クリニックの内装工事費の目安とは

クリニックの内装は、法規制による基準をクリアしたうえで、患者がリラックスできて、スタッフも働きやすい空間にすることが重要です。
しかし、内装工事に費用をかけすぎてしまうと開業後の経営に影響を与えてしまうため、あらかじめ予算を決めたうえで、何ができるかを検討したほうが良いでしょう。
ここからは、クリニックの内装工事について、内訳や費用の目安、かかる期間を紹介していきます。

内装工事の内訳

一般的なクリニック内装工事の主な内訳は、以下の通りです。

  • 仮設工事
  • 電気工事
  • 空調設備工事
  • 給排水衛生設備工事
  • 内装仕上げ工事
  • 建具工事
  • 塗装工事
  • 防災設備工事

クリニックのコンセプトをベースに、内装に関するプランもしっかり詰めていくようにしましょう。

内装工事費の目安(坪単価)

クリニックの内装工事費用は、開業する診療科や設置する設備などによって異なるものの、おおよその目安は坪単価約40万円~だと言われています。
つまり、30坪のクリニックで約1,200万円、50坪のクリニックで約2,000万円です。
また、レントゲンや特殊医療機器を導入する場合は、内装工事費が相場以上となるケースも多くなります。

内装工事にかかる期間

クリニックの内装工事にかかる期間は1~2ヶ月程度であることが一般的です。
ただし、設計やデザイン、導入する医療機器の選定などにかかる期間を含めると、内装工事がスタートするまでに2~3ヶ月程度はかかると考えておいたほうが良いでしょう。
何度も打ち合わせを重ねることで、理想のクリニックの実現につながります。

クリニック開業時の内装工事は名南M&Aにご相談ください

クリニック開業時の内装工事は名南M&Aにご相談ください

クリニックの内装工事には、建物構造やデザインに関する知識だけではなく、法規制や医療機器に関する専門知識が必要なため、どんな業者でもできるというわけではありません。
クリニックの内装工事に関する実績が豊富で、専門知識を備えた業者に依頼しましょう。

名南M&Aは、全国で800件以上の医療機関の業務サポートを行った実績があります。
クリニックの設計や内装デザイン、工事業者の選定についてもアドバイスが可能なため、これから開業を考えている方は、ぜひ名南M&Aにご相談ください。

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