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クリニック開業までの準備期間はどれくらい必要?開業手順とスケジュール
クリニックの開業を決めた場合、まずはどんな準備が必要なのか、どんな流れで進むのか、どれくらいの期間がかかるのかを把握しておかなければ、スムーズに開業することはできません。 そこで今回は、クリニック開業までに必要な準備期間や開業手順とスケジュールを紹介します。これからクリニックの開業を予定している医師の方は、ぜひ参考にしてください。
日本における慢性透析患者数は年々増加傾向にあり、透析クリニックのニーズは高まっていることから、独立して開業を目指す医師もいるでしょう。透析専門医の場合、透析内科などで働く勤務医よりも開業医のほうが年収は高いケースが多くなっています。しかし、透析クリニックの開業には多額の費用がかかるため、開業後の経営を早期に安定させなければすぐに経営が立ち行かなくなってしまう可能性もあり、注意が必要です。
そこで今回は、透析クリニックの開業に必要な費用や年収の目安、成功の秘訣について紹介します。
目次
透析クリニックとは、人工透析に特化した治療を専門に行う医院のことです。
透析クリニックの開業費用は、透析用のベッドや透析用装置を設置するスペースを確保しなければならないため他の診療科よりも高額になり、最低でも1億円以上の初期費用が必要だと言われています。さらに、透析患者が通院しやすい物件を選ぶと、家賃もより高額になるでしょう。
透析クリニックは、これらの初期費用が回収できれば利益が出やすい診療科ではあるものの、集客が上手くいかなければ返済に追われ経営難に陥る可能性もあるため、十分注意が必要です。
透析クリニックは、継続通院が必要な慢性疾患患者が通うクリニックです。
そのため、透析クリニックの収入は、「患者数×単価×透析回数」によって決まり、透析の回数は症状によって異なるものの、一般的には週3回、月12回が通院回数の目安となります。
透析内科に勤務する医師の平均年収は1,500~1,600万円程度、開業医の平均年収は2,000万円を超えるケースもあるようです。しかし、高額の初期費用を毎月返済していかなければならないため、透析クリニックの経営は決して簡単なものではありません。
それでは、そんな透析クリニックの開業に成功するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
日本における慢性透析患者数は年々増加しているものの、日本透析医学会では、2021年をピークに減少に転じるのではないかと予想しています。つまり、これまでは開業すればある程度の集患は見込めていた透析クリニックも、今後は患者が減少することを踏まえたうえで、しっかりと事前調査をしたうえで開業する立地を決める必要があるでしょう。
透析クリニックは透析患者が対象となるため、開業するクリニックの診療圏にいる透析患者数、地域中核病院や腎臓内科の数や距離などが、開業後の経営に大きく影響します。診療圏の調査は念入りに行うようにしましょう。
透析クリニックに通う患者は週に3回程度の通院が必要になるため、通いやすい立地を選ぶことが大切です。しかし、通いやすい駅の近くは賃料が高く、その分負担が大きくなることが考えられるため、透析クリニックの開業地を選ぶときは賃料負担と集患のバランスを見極めることが重要です。
毎月家賃などの経費を支払ったうえで、どれくらいの集患を見込めば赤字経営にならないかを、あらかじめ計算してみると良いでしょう。
患者の母数が限られた透析クリニックの場合、開業時にターゲット層を明確化し、ターゲットに合わせた集患を行うことが大切です。
透析患者がクリニックを選ぶときの条件としては、「通いやすさ」「送迎の有無」「食事サービスの有無」「夜間透析の有無」「日曜祭日の対応」「提携医療機関の有無」などがあげられます。例えば家族の送り迎えを必要とする患者をターゲットにするのであれば、広い駐車スペースが必要となり、自分で通える患者をターゲットにするのであれば、駅やバス停からアクセスの良い場所を選ぶ必要があります。夜間透析や日曜祭日の対応などについても、ターゲットを明確化することで他のクリニックとの差別化を図ることもでき、より集患がしやすくなるでしょう。
透析クリニックを開業するときは、周辺病院と連携を図ることも大切です。
周辺病院との連携は、必要に応じて患者を紹介してもらえることでクリニックの収益に影響を与えるだけでなく、クリニックでは対応できない患者の治療を大きな病院に依頼できるなど、患者側にとってもメリットがあります。
透析が必要な患者の高齢化が進み、これから在宅透析の支援を必要とする人はさらに増えていくことが予想されています。そのため、透析クリニックを開業するときは、周辺の病院だけでなく、地域の介護施設や介護サービス、ケアマネジャーと連携しておくことで、患者にとってより良い医療を提供することができ、患者数も増えることが期待できます。
透析クリニックは、開業後の固定費も他の診療科より多くかかるため、開業後に安定した経営を行うためには初期費用を抑えることも大切です。
クリニックの開業には、新規開業と承継開業があります。承継開業とはすでにあるクリニックを引き継いで開業する方法です。内科クリニックと比較すると数は少ないですが、最近は透析クリニックの案件も出てきています。すでにある透析クリニックを承継して開業することで、設備投資や内装工事費などの初期費用を大幅に抑えることができ、かつ患者もそのまま引き継ぐことができるため、開業後に経営を早期安定させやすくなります。
透析クリニックを開業するときは、承継開業も視野に入れながら、しっかりと検討するようにしましょう。
透析クリニックの開業は、初期費用が高額になるだけではなく、開業後の固定費も他の診療科よりも高くなる傾向があります。安定した経営を行うためには、集患対策をしっかり行うことと、初期費用を抑えて開業することが大切です。
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クリニックの開業を決めた場合、まずはどんな準備が必要なのか、どんな流れで進むのか、どれくらいの期間がかかるのかを把握しておかなければ、スムーズに開業することはできません。 そこで今回は、クリニック開業までに必要な準備期間や開業手順とスケジュールを紹介します。これからクリニックの開業を予定している医師の方は、ぜひ参考にしてください。