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医院経営の状況・実態とは?開業後、経営難に陥らないための秘訣

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医院の経営状態を良好に保つことは、経営者である医師にとってはもちろんですが、その医院で働くスタッフや医院を利用する患者にとっても大切なことです。しかし、実際は赤字経営に陥るケースも多く、統廃合を余儀なくされることも少なくありません。
そこで今回は、近年の医院経営の状況や実態について、今後医院開業を目指す医師に向けて、経営難に陥らないための工夫や対策について解説します。

医院経営の実態とは

医療機関の経営状態は年々厳しさが増していますが、入院設備を持たない無床医院の数は増加傾向にあります。
入院設備を備えた有床医院の場合、一度赤字になってしまうと黒字に転換することが難しく、経営状態がどんどん悪化してしまうため、最近では有床医院から無床医院へ転換するケースも増えているようです。

医院が経営難に陥る理由としては、以下のようなことがあげられます。

人件費の増加

有床・無床にかかわらず、慢性的な医師不足、看護師不足に苦しむ医院は少なくありません。さらに、働き方改革に対応するために人員増加せざるを得ないという医院も多いです。しかし、少子化の影響もあり、医師や看護師を確保するのは年々困難になっています。優秀な人材を確保しようと思うと賃金を上げざるを得えず、人件費は増加しているのです。また、人材を募集するためにも経費がかかります。すぐに人材が確保できれば最小限に抑えることができますが、なかなか人材が見つからなければ、それだけ採用費の負担は大きくなるでしょう。

家賃が高額すぎる

医院の経営を安定させるには、もちろん患者が来院しやすい立地に開業することが大切です。しかし、人が集まりやすい場所はその分家賃が高くなります。見込み通りの集患ができれば問題ありませんが、患者が少ない月でも家賃の金額は変わりません。そのため、家賃が高額すぎる医院の場合、その負担が経営状態を悪化させる原因になってしまうのです。 とはいえ、家賃を抑えるために主要駅から離れた場所で開業すると、今度は集患が難しくなってしまいます。毎月の支出をできるだけ抑えて経営を安定させるためには、集患見込みと家賃のバランスを見極めることが大切です。

コロナ禍の受診控え

医院が経営難に陥る原因としては、新型コロナウイルス感染症も大きく影響しています。
新型コロナウイルス感染症の流行により、医院の受診を控える患者が増加し、日本医師会の調査結果によると、2021年1月の対前年同月比は小児科でマイナス38・5%、耳鼻咽喉科でマイナス25・1%と、深刻な状況になっています。

医院の経営に成功するには

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これから医院を開業するにあたり、経営をどのように安定させていくかはしっかりと検討する必要があるでしょう。
そこで続いては、医院経営を成功させるためのポイントを紹介します。これから医院開業を目指す医師はぜひ参考にしてください。

経営理念を明確にする

医院経営において大切なことは、経営理念を明確にしておくことです。
経営理念とは、医院の「使命」「目的」「どんな医療を提供するのか」などを言葉で表現したものです。医院の経営理念は、例えるなら羅針盤のようなものです。船や航空機が向かう方法を誤らないために羅針盤が大きな役割を果たしているように、経営理念は経営者とスタッフの思いや仕事に対する考え方が同じ方向に向くための基盤となるものです。患者への対応や病院経営の方向性に悩んだときも、経営理念に立ち返ることで適切な行動を取ることができます。
医院の経営を安定させるためにも、患者の満足度を高めるためにも経営理念の構築は重要な役割を果たします。

競合医院との差別化を図る

競合となる医院との差別化を図ることも大切です。
例えば内科を標榜する場合、「内科」ではなく「消化器内科」「内視鏡内科」のように専門性の高さをアピールしたり、オンライン予約やweb問診票などを導入して待ち時間を短縮したりするなど、診察内容だけではなく予約方法などでも差別化を図ることもできます。

適正な経費の算出

最新の医療機器や医療システムなどを導入することで診察の幅を広げることも可能ですが、収入に対して支出が多くなりすぎてしまうと経営悪化につながります。医院を開業するということは、医師であるのと同時に経営者になるということです。どんなに良い医療が提供できたとしても、経営が悪化してしまうと医院に勤めているスタッフや患者を守ることができません。経営難に陥らないために大切なことは、人件費や家賃も含めて適正な経費を把握しておくことです。開業後の経費はもちろんですが、開業前にかかる初期投資についても適正な金額をしっかりと算出しましょう。

スタッフと良好な関係を築く

スタッフと良好な関係を築くことも、医院経営を安定させる重要なポイントです。
一度採用したスタッフが長く働いてくれれば経験やスキルが蓄積されるため、業務効率化につながるだけでなく採用にかかる経費も削減することができます。また、スタッフ同士の関係が良好な医院は、患者から見ても安心感があります。通いやすい医院だと感じてもらえれば、リピート患者も増えていくでしょう。

オンライン診療の導入も検討

新型コロナウイルス感染症の拡大により、医療機関の受診を控える方も増えています。
このような状況の中で注目を集めたのが「オンライン診療」です。オンライン診療を導入することで、患者が少ない曜日や時間帯を有効活用することができるほか、受診控えをしていた患者が戻ってくる可能性が高くなります。また、地域にオンライン診療を行う医院が少ない場合、いち早く導入することで差別化につながり、新たな患者を獲得できる可能性も高いでしょう。

集患対策を徹底

安定した医院経営を行うために最も重要なことは、集患対策を徹底して行うことです。
開業時の集患対策はもちろんですが、安定した収益を上げるためにはむしろ開業後の集患対策が重要だと言えます。集患の方法には、「ホームページを作成する」「看板を見やすく設置する」「専門性をアピールする」などさまざまな方法がありますが、開業後に患者数が減少してしまった場合は、患者が減少した原因を突き止めて改善することも集患対策の一つです。医院開業後、近くに競合の病院やクリニックが開院したことで急激に患者数が減少してしまうこともあるため、状況に合った集患対策を講じておくようにしましょう。

リピート率を上げる

地域に根付いた医療を提供する医院の場合、患者側も大きな理由がない限り、かかりつけ医を変えることは少ないでしょう。しかし、一度離れてしまった患者は戻りにくいというデメリットもあります。医院経営を安定させるためには、患者にリピートしてもらえる医院をめざすことが大切です。

医院経営に成功するには医院承継も検討しよう

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新たに医院を開業する場合、早期に経営を安定させるためには、初期費用を抑えて開業することも大切です。

初期費用が高額になると開業後の返済負担が大きくなってしまうため、思っていたような集患ができなかった場合、経営難に陥る可能性が高くなります。 そこで、初期費用を抑えて医院を開業する方法としておすすめなのが、承継開業です。

承継開業であれば、経営基盤がある状態で開業することができるだけではなく、医療設備、スタッフ、患者などをまとめて引き継ぐことができます。そのため、承継した時点から売上を期待することができ、新規開業よりも開業後の経営の早期安定化が見込めるのです。

医院承継による開業は名南M&Aにご相談ください

医院の経営は決して簡単ではないため、赤字経営に苦しむ医院も少なくありません。しかし一方で、医院開業を目指す医師は年々増加傾向にあります。これから医院開業を目指す場合は、開業後の経営にもしっかりと目を向けて、経営難に陥らないための対策を検討しましょう。

医院の経営を成功させるために検討したいのが医院承継による開業です。現在は、親子や親族への承継だけではなく、第三者へ医院承継を行うケースが増加しています。医院承継はすでに基盤がある状態で開業することができるので、初期費用を抑えた開業が可能です。

名南M&Aでは、全国800件の医療機関の業務サポートで培ったグループノウハウと、医業専門チームが一丸となり、医院承継のサポートを行っています。医院承継による開業は名南M&Aにご相談ください。

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