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病院開業までの流れとは?うまく進まないときの対処法

病院開業までの流れとは?うまく進まないときの対処法

病院の開業を決意したものの、何から始めればよいか分からない、開業までの流れが分からないという医師の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、病院を開業するまでの基本的な流れやうまく進まないときの対処法について紹介します。
※本記事中では、いわゆる診療所(クリニック)を総称し病院と記載しており、医療法の定める病院とは異なる点にご注意下さい。

病院開業までの流れ

病院の開業は、どのような医療をどんな形態で提供するかによって、適した開業地や事業計画、診療方針などが変わります。
そのため、病院の開業を決意したら、まずは「なぜ開業したいのか」「どのような人に、どんな医療を提供したいのか」など、開業する病院のイメージを明確にすることが大切です。
どんな病院を開業したいのかを明確にすることで、開業までの流れをスムーズに進めることができるでしょう。
まずは、病院を開業するまでの基本的な流れについて紹介します。

開業地の選定

病院を開業する場合、まずは開業地をどこにするかを決める必要があります。開業地の候補をあげ、診療圏内にある競合病院や潜在患者数の調査を行ったうえで、最適な場所を選びましょう。
開業する病院の診療科目やベッドの有無によって物件に必要な広さや診療圏調査の内容が変わってきます。
また、病院の開業は一般の店舗や企業の開業と異なり、同じ診療科目のある周辺の医療機関とは「病診連携」「診診連携」を図る必要があります。そのため、病院の開業を希望する立地周辺の医療機関の情報や連携に関する情報は慎重に収集し、周辺の医療機関と良好な関係を築くことが大切です。

事業計画・診療方針の策定

病院をどこに開業するのかという開業地の候補がある程度絞れてくると、病院経営に関してより具体的な計画が立てやすくなります。事業計画や診療方針の策定は、病院経営の原点となるだけではなく、すべての病院スタッフの共通の目標にもなるものです。自院の役割やサービス内容を明確にし、病院で働くすべてのスタッフの指南書となるよう意識しながら策定していきましょう。
病院は患者さんに対して医療を提供するところですが、一般の企業と同様に、利益がでなければ病院経営を維持していくことはできません。また、開業する病院の事業計画や診療方針は、今後の病院経営だけではなく、ご自身のライフプランや病院スタッフのライフプランにも大きく影響します。安定した経営を行うことはもちろん大切ですが、地域のニーズやご自身・スタッフの働き方も考慮することも必要です。

開業資金の調達

病院の開業地がある程度決まり、事業計画や診療方針の策定が終わったら、おのずと開業に必要な資金の額が見えてきます。
病院の開業に必要な資金としては、病院の建設費用や内装工事費用、土地代、医療機器や備品などの購入費、人材確保のための広告費や人件費、医師会の入会費や当面の運転資金などがあげられるでしょう。開業資金の融資を受けることもできますが、準備できる自己資金の金額によって受けられる融資額の上限が決まってしまうこともあるため、開業にあたっては、ある程度まとまった自己資金を準備しておくことが望ましいと言えます。
また、開業資金融資を受ける場合、融資の相談から融資が実行されるまでには日数が必要なケースがあります。
病院の開業資金の調達については、できるだけゆとりを持って準備を進めることが大切です。

開業資金の調達

病院施設の工事

病院を開業するにあたっては、賃貸物件を借りる場合も1から建物を建築する場合も、施設をつくるための工事が必要となります。外観の工事だけではなく内装工事も必要なため、開業日に間に合うように工事日程の調整を行いましょう。

医療機器・備品等の手配

開業する病院の施設工事がある程度進んだら、開業する診療科目に応じて必要な医療機器や備品の手配を行います。場合によっては発注から納品までに時間がかかることもあるため、医療機器や備品を発注する際は、納期を確認したうえで、搬入・設置のスケジュール調整を行いましょう。

開業届の提出などの手続き

病院を開業する場合には、関係各所への書類の提出を含むさまざまな手続きが必要です。

  • 医院、クリニック開業の届出
  • 指定医療機関コード取得
  • 税務署への届出
  • 労働保険の手続き
  • 社会保険の手続き
  • 医師会への入会届等

病院開業に必要な手続きは、保険診療を行うために必要な手続きだけではなく、診療用エックス線装置備付届や麻薬施用者免許申請書、麻薬管理者免許申請書など、開業する診療科目によって異なります。開業に必要な手続きに漏れがないように確認し、すべての手続きを完了しましょう。

病院の開業準備は思った以上に時間がかかる

病院の開業の準備は、複数の手続きを同時に進行する必要があるため、手順が複雑なだけではなく思った以上に時間がかかるものです。開業地が決まっていない場合、診療圏調査の期間も含めると、病院開業までの準備期間は2年程度かけている人が多いと言われています。
病院の開業は、開業地が決まったあとも、工事業者や内装業者の手配、融資の申し込み、医療機器の選定、医療機器・備品の手配などを進めていかなければいけません。滞りなく開業準備を進めるためには、病院開業の流れや手続きを熟知したコンサルタントに依頼をして、一緒に準備を進めていくのがおすすめです。

病院の開業準備は思った以上に時間がかかる

病院の開業がうまく進まないときの対処法

病院の開業で最も難しいと言われるのが、開業地の選定です。開業を希望する場所の候補があったとしても、診療圏調査を実施すると、すでに他の医療機関があったり、思ったような物件が見つからなかったり、希望通りの開業が進まないことがあります。
病院の開業がうまく進まないときは、医院承継による独立開業も視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。
現在の日本では国民皆保険制度のもと、あらゆる人が質の高い医療を受けることできる一方で、医師の高齢化や後継者不足に悩んでいる医院も少なくありません。特に地域医療を担う医院の場合、体力的に病院を継続することが難しくなっていても、地域医療のことを考えると病院をやめる判断ができずに悩んでいる医師も多くいるのです。
そんな医師から医院を承継することで、病院の施設や医療機器だけではなく、患者や地域の特性を知り尽くした病院スタッフも引き継ぐことができるため、患者や地域医療に与える影響を最小限に抑えることができ、初期費用を抑えられるほか、新規で開業するよりも集患しやすいというメリットがあります。
ただし、医院承継による病院の開業については、新規開業と同じようにさまざまな手続きが必要となるほか、承継元となる病院との金額的な交渉が必要になります。そのため、医院承継による開業を検討する場合は、医院承継の実績が多いコンサルティング会社に依頼をして話を進めるのがおすすめです。

病院の開業は信頼できるコンサルティング会社に依頼しよう

今回は、病院を開業するときの基本的な流れやうまく進まないときの対処法について紹介してきました。新たに病院を開業する際は、今回紹介した病院開業の流れを把握したうえで、できるだけ余裕をもったスケジュールで丁寧に準備を進めることが大切です。
また、病院の開業がうまく進まない、開業地の選定でつまずいてしまったという場合には、信頼できるコンサルティング会社に依頼し、医療承継による独立開業を行うことも検討してみてはいかがでしょうか。
名南コンサルティングネットワークは、800件の医療機関への業務支援実績があります。承継開業までの煩雑な手続きや交渉を担当アドバイザーが窓口となり、実績のある専門チームでバックアップを行っていますので、病院の開業にお悩みの際は名南M&Aにぜひご相談ください。

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